名古屋競輪「スポーツニッポン杯・サテライト一宮カップ(FⅠ)」は15日、第12RでS級決勝戦が行われ岡本総(38=愛知)が川口聖二との好連係から直線一気に抜け出して約2年2カ月ぶり、地元では初のS級Vを飾った。2着は守沢太志、3着は福田稔希。

恩田とのスタート合戦から、岡本は中団を選択。「作戦は前から。でも福田君が前受けなら中団でも」。その采配はズバリだった。
後ろ攻めの山口が赤板目がけて上昇。「先行で名前を売りたい」と意気込む福田は当然、突っ張る。激しい踏み合いの中、先頭に出たのは山口。打鐘で番手にはまった福田は、ホームで追い上げてきた宿口に被る前にリスタート。ただ宿口目標に仕掛けた川口の勢いが良く、2コーナーで全てをのみ込む。番手絶好となった岡本は、あとはきっちりと勝ち切るだけだった。
「(川口)聖二がいいタイミングで行ってくれた。地元(豊橋を含めて)では初優勝。もう聖二に足を向けて寝られませんね」
23年7月の京王閣以来2年2カ月ぶりのS級優勝に笑顔がこぼれる。そして「この優勝を無駄にしないように」と、今後の京王閣GⅢ記念(10月2~5日)、前橋GⅠ寛仁親王牌(10月23~26日)に向けて、さらなる精進を誓った。
◇岡本 総(おかもと・そう)1987年(昭62)7月27日生まれ。愛知県出身の38歳。2014年7月デビューの105期生。通算893走224勝15V。S級優勝は今回が3度目。ホームバンクは豊橋。師匠は小林信晴(83期)。1㍍69、75㌔。血液型A。